スーザン・ソンタグ(Susan Sontag, 1933 -- 2004)、アメリカの著名な作家、『写真論』 『隠喩としての病い』 エッセイスト、小説家、知識人、映画製作者、運 #7

7 ( 想像界 ・ 現実界 ・ 象徴界 )  :2020/08/22(土) 13:11:10.07 ID:???


「[マトリックスの]映画 の舞台は 2199 年、人間はコンピューターの熱源として「栽培」されている。つまり、ほとんどの人間は、巨大なコンピューターの支配下におかれているってわけだ。

なんか孵卵器みたいな特殊な昆虫(???)の体内で人間は眠り続け、コンピューターが作り出した 1999 年の仮想世界の夢を見続けている。

この仮想世界こそが「マトリックス」だ。人々はこの偽物の世界で一生を送ることになるんだけど、誰もそのことに気づかない。

そんなことになってしまった世界で「マトリックス」の存在に気付いた反乱組織がコンピューターの支配と戦うのがストーリーの骨子だ。…

仮想世界「マトリックス」は、偽物のイメージの世界という意味で、そのまま想像界になぞらえることができる。で、人間がマトリックスの夢を見ながら寝ている「現実世界」が現実界だ。…

救世主ネオの目に映るのはもはや仮想世界の、人をあざむく上っ面じゃない。彼はいまや、マトリックスを生み出しているプログラムのコードそのものを眺めることができるのだ。…ネオが見ているコード・システムこそが、ここでは象徴界に相当するってわけ。」

(『生き延びるためのラカン』 斎藤環 ちくま文庫 pp71-72)


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