ASI(人工超知能)が実現した場合、現在の人間中心の開発プロセスで発生する多くのICTのバグ(プログラムの誤り、設計ミス)は劇的に減少、あるいはほぼ皆無になる可能性がありますが、完全にゼロになると断定するのは難しいかもしれません。
ASIによるバグへの影響と、残る可能性のある課題は以下の通りです。
ASIがバグをほぼなくせる理由
完璧なコード生成・デバッグ: ASIは人間を遥かに超える知能を持ち、膨大なデータから最適で安全なアルゴリズムを生成できます。バグの大部分を占める構文エラーや、標準的な論理バグ(NULLポインタ、メモリリーク、OFF-by-oneエラーなど)は、ASIが自動的に特定・修正(デバッグ)できると考えられています。
自己修復するシステム: ASIは自律的に動作し、自身のプログラム(ソースコード)を最適化・修正し続けるため、問題が起きてもその場で解決される「自己修復コード」が一般的になります。
論理的な厳密性: ASIは人間のように疲労や集中力低下によってケアレスミスを犯すことがないため、コーディングの品質は極めて高くなります。
ASIでも解決が難しい可能性のある「バグ」
要件の曖昧さ・不一致: 「人間が何を求めているか」という意図を正確に定義するのは依然として人間側になる場合があります。仕様(人間が望む機能)が根本的に間違っている、あるいはあやふやな場合、ASIは「正しい処理」を行いながら、人間に損害を与える「不適切な結果(倫理的な不具合や意図せぬ動作)」を生成する可能性があります。
複雑性と外部因子の変化: ソフトウェアが巨大化し、他の環境(ハードウェア、インターネット、他のAI)と連動する際、予測不可能な外部環境の変化が原因で、システムが意図しない挙動を示す可能性は残ります。
まとめ
ASI時代には、手作業でコードを書くことによる「誤り(バグ)」は解消される可能性が高いですが、仕様の不完全さによる「不適切な結果」という意味でのバグは残り続けるか、別の形に変化(例: 高度な論理的帰結による意図せぬ挙動)する可能性が高いです。
システム開発の現場では、AIの生成コードがいまだに多くの問題を抱えている(人間が修正する必要がある)という報告もあり、過渡期にはAIの誤りを人間が検証するプロセスが依然として重要です。