,:*:・'☆,・:*: 未解決事件・:*:・゜☆,:* #194

194鳳雛:2022/02/06(日) 20:44:01.63 ID:KNaRgUwp

ttps//ja.wikipedia.org/wiki/地方病_日本住血吸虫症

原因不明の奇病も病原体の発見感染経路の解明中間宿主の発見へと病気の原因となるメカニズムが比較的短期間に解明されていった

1881年この奇病の原因解明への端緒となる書が提出された村では古くから地方病が流行していたが村の東西に病気はなく中央部にだけに病気があることから発生地域を示した村の略図を添えて病気の原因調査を依頼1884年調査が行われたが原因は不明1887年ある虫卵を発見しかし関連性もこの段階では分からなかったまた同時期の1886年有病地の村から来た20歳前後の徴兵年齢の青年の大半が深刻な発育不良集団発生していることは日清戦争直前で富国強兵は国策であり兵役に適さない健康不良者の多発はきわめて重大な問題とみなされた軍部は事態を重く見て知事に対し原因解明を行うよう強く要求以後行政は対策に本腰を入れることになる

この奇病はまだ知られていない新種の寄生虫が大きく関与していることを確信この虫卵を産む母虫こそ地方病の原因ではないかと主張しかし意見一致には至らなかった正体不明のこの虫卵に蓋がないことに着目多くの吸虫類の虫卵には蓋があるのに対して蓋のない吸虫類はビルハルツ住血吸虫ぐらいしか知られておらず蓋のないこの虫卵はビルハルツ住血吸虫卵と似ていると気付く1904年新種の寄生虫を発見後に日本住血吸虫と名付けられるこの奇病の病原寄生虫発見の瞬間であるこの奇病が寄生虫病であると確定はしたが感染経路生態メカニズムの解明が次の課題であった

寄生虫病であることが確定した後感染経路の解明が進められた2つの仮説があり一つは飲料水からの経口感染説もう一つは皮膚からの経皮感染説であった東京帝国大学医学部卒の医局員は1905年経口感染説を主張した多くの医学者研究者が賛同した確証はないものの経口感染説が広がり始め飲料水の煮沸が義務付けられたしかしそれにもかかわらず状況に変化がないことから経口感染説は間違っているのではないかとの疑問が出始めた実験の結果は予想に反したものだった経皮感染を予防したグループは全く感染しておらず経口感染を予防したグループが全感染していたのである経口感染を主張した医局員も自説を曲げられず追実験を1910年行った経口感染を信じて疑わなかった医局員であったが自らの主張とは正反対の結果になり経皮感染を認めざるを得ず感染は皮膚からであると報告し学会内の意見も経皮感染に統一された

感染は皮膚からであることが明らかになったしかし別の新たな疑問に悩んでいた卵は孵化した後水中でどのように発育して皮膚に再び潜り込んで行くのかという謎であった虫卵から孵化した直後の仔虫ミラシジウムはそのままでは哺乳動物に感染せず2日以内に死滅することが判明したミラシジウムは自然界にいる動植物の何らかを中間宿主としている感染するのに適した体へ成長するのだとの結論に達する虫卵から孵化した段階の幼生(ミラシジウム)と皮膚から感染する段階の幼生(セルカリア)とでは形態形状が異なることが判明し成虫に至る過程には中間宿主が必要であることが確定した

中間宿主探しが始まった中間宿主が立証確定されたのは翌年の1913年のことである用水路で小さな巻貝を見つけ虫卵から孵化させたミラシジウムが巻貝に侵入し最終的にセルカリアとなって水中に出てくることを確認した中間宿主が特定されたことの意義はきわめて大きかった成長過程において中間宿主以外には寄生できないのなら絶滅させることができれば生活環を絶つことができるこの奇病の新たな発生もコントロールできるまたこの発見は日本国外にも

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