喪男嘆きの長文ポエム #38

38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2022/04/27(水) 23:58:14.72 ID:2vKLhLBk

確かにこの諷刺詩は悲劇役者の厚底靴を履いているのであって、
俺らはこれをでっち上げている。
先人たちの則と法を越え、ソポクレースのように大口をあけ、
ルトゥリアの山々にもラテンの空にも知られない歌をわめき散らかしている、のかもしれない。

俺らが嘘つきだったらよかった。でもポンティアが叫んでいる。

「私がやった。告白する。私が自分の子供用にトリカブトを用意した。
それはばれて明らかとなっているが、私は自分でその悪行をやりきった」

「お前かね、最狂のマムシよ、一回の食事で二人を殺したのは?
お前が二人を?」

「もし七人そこにいたなら七人でも」

残忍なコルキス女やプロクネーについて、
悲劇詩人たちによって言われていることを、
俺らはどれも信じよう。
俺は何も反対しようと思わない。
あれらの女たちは蛮勇にも自分の時代に大凶事を起こしたが、
銭のためではなかった。
怒りがこの性に害意を抱かせ、
女たちが肝を焼く怒りによって急かされ突進するときは、
どんな大凶事でも驚きは小さい――
あたかも尾根から割れた岩が、山という支えを失い、
垂直な坂に運ばれて落ちていくように。

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