喪男嘆きの長文ポエム #1

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2022/04/27(水) 22:44:22.14 ID:2vKLhLBk

サートゥルヌスが王であったころは貞淑の女神が地上に残っていて、
長い間目にすることができたのは本当だと俺は思う
――冷たい洞窟が小さな家と火と食卓のラール神像を提供し、
陰となって家畜と飼い主たちをひと所に包みこんでいたころは。
あるいは山に住む妻が、葉っぱとわらと、
野生の隣人たる動物の皮を使って森のベッドを敷いていたころは。
そういう女はキュンティア、お前にはとてもじゃないが似ていない。
それにお前、スズメの死によってそのキラキラした目が見えなくなったが、
大きな赤子たちに乳首を飲ませ、
またどんぐりを吐き出す夫よりもボサボサであることが多かったお前にも似ていない。

というのもそのころ、地球が新しく空が新鮮であったころ、
人々は今と異なった生きかたをしていた。
その人々は折れた楢から生まれたか、土でできていて、親はいなかった。
いにしえの貞淑の女神の痕跡のうち、多くはもしかしたら
ユッピテルの治世にもなんとか存続していたかもしれない。
それはしかしユッピテルにまだひげがなかったころ、
ギリシャ人たちがまだそれ以外の神に誓おうと思わなかったころ
――誰もキャベツや果物のために盗人を恐れることなく、
庭を開けっぴろげたまま生きていたころのことだ。
その後、アストラエアはこの貞淑の女神を連れて高い所へしだいに戻り、
そうして二人の姉妹は一緒に逃げたのであった。

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