アレクシオス「もしその彼が外の世界に魅了され、戻る気を失っていたならば……浮気の一つくらい
してやれば良い。お嬢さんほどの佳人なら、俺は大歓迎だ。彼も慌てて帰ってくるかもよ？」
ユークレース「どうして、そこまで……？」
アレクシオス「どうして？ お嬢さん、お美しいお嬢さん、それは愚問というものだ……
このアレクシオス・ダーム、何時如何なる時も佳人の味方なのさ！（ドヤァ）」
アプリコット「（無言の抜刀）」
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こいつなら絶対『正面から説得』ではなく、『騙してでも口説く』方向だろうなということで
こういう感じの創作になりました（実に『薬草摘みのお手伝い』以来の長さである）
ザイウス「……本当のこと、彼女の想い人が既に死んでいたことには、全く触れませんでしたね」
アレクシオス「『親身になって恋の相談に乗る』ってのが、横から奪うときの黄金パターンの一つだからな」
ザイウス「これまたエグい話ですねぇハッハッハ」
アレクシオス「それに今回は相手が脱落済みで確実に勝てる。野郎でクズなら遠慮する必要も無いさ
奴が地獄から黄泉帰ってこない限り、時間をかけて口説き落として俺の勝ちだ」
ザイウス「セレナくんが喜々として『死体と記録と便箋を纏めて聖水かけて焼く』と言っていましたし
まあ強制的に成仏ということになるでしょうねぇ、残念ながら諦めて永遠に眠ってもらいましょう」
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ザイウス「しかし居もしない人間を探すという嘘は、なかなか騙し通すのは難しそうですねぇ」
アレクシオス「まずは彼女に言ったとおり、力を取り戻すことを優先する。彼女としても姿も見えない
声も出せないまま彼に再会しても意味が無いから、文句は無いはずだ」
ザイウス「相変わらず抜け目の無い、とは言え力を取り戻したら自力で探し始めるのでは？」
アレクシオス「彼女が本当のことに気づく前に口説き落としてみせる、ボンクラのものにしておくには
惜しい佳人だからな。そのためにも、力を取り戻してもらわないと口説けないのさ
まあ多少戻れば俺には十分、伊達や酔狂で片目を魔眼に入れ替えてない」
ザイウス「なんともはや……他人に見えるようになる、時間差までも計算済みとは」
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