美少女「......活字性......快楽伝達病?」 #16

16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/11/11(水) 03:11:14.83 ID:Ms4qDng1

娘「......」グスッ

娘「......駄目だ駄目だ。すぐに思い込むのは私の悪い癖だって、昔からママにも言われてるじゃない!」

顔を左右に振り、気分を奮い立たせる。
そうして無理にでも虚勢を張った。
強がっていなければ、すぐにまた飲み込まれてしまう。

「......そうだ、さっきの看護婦さんから借りた本......ちょっと読んでみようかな」

手にしたのは日本各地のグルメを巡る、しがない作家を主人公とした小説だった。
内容は、場所毎に描かれる短編集となっていて、ストーリーや設定よりも食事部分の描写に力をいれた物だった。

娘「......なになに......私は売れない作家、西宮竜平。私は何より食べることが好きで......」

普段なら気に求めないような小説だったが、不思議と引き込まれていった。
飾り気の無い、親しみやすい文体が、まるで少女を励ましてくれてるかのようであった。

娘「......へぇ、そういうのもあるのね......」

なかには一風変わった料理などもあり、第三話を読み終える頃にはすっかりその作風にはまっていた。

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