淡々と好きなコピペ貼ってくスレ #47

47地獄のバス 1/3:2015/08/27(木) 06:49:24.93 ID:sg18kTPh

507 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:02/01/02 01:44

小学校の修学旅行でのことだった。
我々は一路目的地をめざしてバスに乗り込んだ。
席も隣同士だった。少しテンションの高すぎる彼に閉口しながらも、
バスの旅は快調に進んで行った・・・。

 しかし、バスに乗って1時間が過ぎた頃には、安川君はさっきまでの
テンションがウソだったかのように静かになり、何か神妙な顔つきに
なっていた。
 「車酔いか?」
私は聞いてみた。
 「うん、ちょっと酔ったみたい。」
 「先生に言おうか?「」
 「いや、大丈夫、言わんといて」
 「そうか、また気分悪くなったら言いや。」
 「うん。」
まぁ彼が大丈夫だと言うのだから、それ以上のしようはない。
私も彼の車酔いにつきあって、せっかくの楽しい修学旅行をだいなしに
するつもりは毛頭なく、彼を放って友人らとの会話を楽しんでいた。

 「先生、和田さんが気分悪いって」
突然後方の女子らの席からゲロ警告が先生に報告された。
警告されたところで、先生にできるのは「大丈夫?」とのお決まりの
セリフとゲロ袋を装着したゲロバケツを渡すことぐらいだ。


508 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/01/02 01:44

 特技が『貰いゲロ』の私としては、非常に忌々しき事態である。
隣の安川君も加わって『連鎖ゲロ』という非常事態に突入する
危険性もはらんでいた。

 しかし、和田さんは車酔いに耐えてよく頑張った!私は感動した!
かくして非常事態は去ったかに思えた・・・・。

 バスは予定通りに快調に進み、ハイウェイへと突入した。
ハイウェイはカーブも信号も無いので、酔いが悪化することは無い。
 私は安堵し、また友人らとのバカ話に花を咲かせていた・
           その時
私の隣の安川爆弾がポツリと火花をあげた

     
         「・・・うんこしたい。」


・・・車酔いではなかったのだ。彼は一心不乱に、今にも括約筋の束縛を
振り切って生まれ落ちんとする『うんこ』との熱いバトルを孤独に繰り広げて
いたのである。


509 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/01/02 01:45

 しかし、そんなことを告白されても私にはどうしようもなかった。
勿論バスにはトイレは無かったし、ハイウェイに乗ったばかりで
次のトイレ休憩はまだまだ先だったからだ。
 「やばい?先生に言おうか?」
 「いや、言わんといて。」
蚊の消え入るような声で彼はよわよわしく訴えた。

 そうなのだ。小学生にとって『うんこ』という行為は、
イスラム教徒が豚を食うに等しいタブーだったのだ。
 しかし、彼の様子を見ていると、そんな事を言っている場合では
なさそうなのがわかった。

 「このままでは『ウンコマン』が『おもらしマン』にクラスアップして
 いくだけだ!」

 そう考えた私は、彼の抑止を振り切り、先生に
 「安川君がうんこしたいって言ってます。」と伝えた。
わざわざ先生に接近して、小声で伝えたのは私なりの彼の
名誉への気遣いであった。

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