おいたん「倒産?」
二季「うーん、本当に残念なことに……」
おいたん「いや、説明しろよ。どういうことだ?」
二季「簡単に言うと、僕がやった不祥事が全てバレてしまったんです」
おいたん「は……?」
二季「結構色々やらかしてますからね、僕。あの議員を金で貶めたり、あの実業家を東京湾に沈めたり」
おいたん「……」
二季「ここまで悪評ついてしまうと、おいたんさんも業界復帰は難しいでしょうねぇ……」
二季「終わるときはあっさりしてるというか、なんのために今までやって来たのかよくわかりませんねヘラヘラ」
おいたん「なんで笑ってられんだよ……冗談じゃねーぞ」
二季「とにかく、そう言うことです。僕はもうこの業界を抜けて、旅に出ます」
おいたん「……」
二季「じゃあ、あとは頑張ってください。ではまたどこかで」
おいたん「まじでか……」
現役中稼いだ金は、こいつと遊びまくってほとんど残ってない
おいたん「まぁでも、また戻るだけか。ダンボールたちまだ生きてんのかなぁ」
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どれだけ贅の限りを尽くした生活をしてようと、変に体は覚えてるもので
メンバーたちと最後の挨拶をかわした俺はすぐにあの公園へと向かっていた
おいたん「有り金はたった20万~♪」
おいたん「残り40年近くも残ってる人生~♪」
おいたん「……」
公園についた
おいたん「……」
無言でもと来た道を歩く
おいたん「……」
『工事中』
その三文字が、全てを表していた
おいたん「……」
おいたん「俺は~寂しくなんかー♪ないよ~ッ♪」
おいたん「だって~♪」
……
おいたん「だって……」
一人ぼっちのミュージカル
彼は今もどこかで、歌っているのだろう
おいたん「イェエエエエエエアアアアアアアアアアッ!!」
デンッ!
おわり