―― お金の動きだけ見たら、雑誌は赤で単行本は黒なんだから、作品はWebで読んでもらって単行本で元を取ります、ってのは一見理にかなってはいますよね。
奥村 理にかなってます。だからみんなやるんです。でもなかなかうまくいかないんです。もう1つ、オレは雑誌で育ってきた人間だから、雑誌ってのは出会いの場だ
と思ってるんです。ビームが絵柄も話もバラバラな作品を一緒に載せてるのはそのためで、例えばある作品が目当てで雑誌買ったら、それ以外の作品も読む
じゃないですか。そこから自分が知らなかった作品に出会って、世界が広がっていく。単行本がメインになったら、みんな自分の好きな傾向のモノに縛られちゃ
ってそこから広がらなくなるよ。雑誌ってのはそれを広げていく役割が本来あるはずで、そういうのがないと、漫画読みの修行としては非常に偏ったモンになる
んじゃなかろうかなと……まあそんな修行なんてしなくたっていいんだけど。
―― 僕らネットニュースの世界でも同じようなことをよく言われます。ネットだとみんな自分の好きな記事しか読まない、だから新聞を読めみたいな。
奥村 そういうことです。
この辺の話はとってもよくわかる
Web雑誌がタダで読めても全ての漫画を読むわけではないからね
Web雑誌のトップにあるアイコンの画一枚で読む読まないを判断してしまう
というかタダなのが駄目なのかもしれない
元を取ってやろうみたいな意識がなくなるから