係助詞「か
元来は終助詞であったが、強調のため倒置されて係助詞となったと見られている(大野晋『係り結びの研究』など)。
1. 疑問をあらわす
葦辺より満ち来る潮のいや増しに思へ _か_ 君が忘れかねつる(万葉集、山口女王)
2.反語をあらわす。
荒津の海潮干潮満ち時はあれどいづれの時 _か_ 我が恋ひざらむ(万葉集、作者不詳)
か も ---------- 誰しか も尋(と)めて折りつる春霞立ちかくすらむ山の桜を(古今集、紀貫之)
かは -------------- 何をかは明くるしるしと思ふべき昼に変はらぬ夏の夜の月(後拾遺、源資通)
かは -------------- 今ははや変はらぬ松もかげふりぬ幾世かは経し志賀の山寺(師兼千首、花山院師兼)