高域の鋭いピークの原因の一つは,鼓膜とイヤーチップの間に生じる両閉端共鳴.
イヤーチップを挿入深度の深い物に交換すると,
気柱が短くなる事でピークが高域側にシフトし,耳に付きにくくなる事が多い.
大きめのサイズのトリプルフランジだと,
Westone純正以外にSHURE SE系用やEtymotic ResearchのER38-13A *1があり,
これらはしっかりと密閉され且つ本体が耳介から浮かないよう,適宜軸の部分を切り詰めて使う.
フォーム系のロング (純正付属のComplyのP-Series) なんかも高域ピークの緩和には有効かと.
*1 ER38-13AはER38-13の軸部ロング版で,
対象機種がマイナーでディスコンのため扱ってる店はあまり無い.
ER38-13は短いので,殆どの人は使えない.
ダンパは通過する(*)周波数と振幅に対して効く (=高域及び音圧の高い帯域が落ちる) けれど,
出力インピーダンスの増加は (基本的に) イヤホンのインピーダンス特性が周波数特性に乗るから,
ダンパで高域を落とさないようにす (標準に対して上げ) るよりは,
直列抵抗を加えた方がピーキーになりにくい.
(* 例えば耳道内の共鳴によるピークに対しては,基本的には効かない)
ER4
SとかS化は単に計100Ωの抵抗咬ませてるだけだけど、
レシーバーのインピーダンスが概ねハイ上がりの単調増加だから高域を増やせる。
確かBはSの100Ωに対し
100Ω+コンデンサのハイパスをパラレルで繋いでいるから、
高域のインピーダンスが低くなって音圧が上がってる。
単に抵抗咬ませた場合はトランスデューサーのインピーダンス特性次第だね。
BAのマルチWayはインピーダンスカーヴがえぐい場合が多く、
大概はろくな事にならないけれど。