tilasi #42

42名無しさん@Next2ch:2025/10/23(木) 14:34:29.91 ID:brC79m2+

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2510/23/news040.html

ヤドカリの「宿」を作り共生するイソギンチャク、熊本大などのチームが発見 万葉集にちなみ命名
2025年10月23日 07時30分 公開
[ITmedia]
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 熊本大学などの研究チームは10月22日、ヤドカリと共生し、その「宿」となる巻貝のような構造物を作るイソギンチャクが新種であることを突き止め、「ツキソメイソギンチャク」(学名:Paracalliactis tsukisome)と命名したと発表した。イソギンチャクのような単純な構造の動物が、巻貝のような物質を作り出すのは非常に珍しいといい、研究チームは「進化学的に大きな価値がある」としている。

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万葉集にちなみ命名された「ツキソメイソギンチャク」(出典:プレスリリース、以下同)
 ツキソメイソギンチャクは自らの分泌物によって貝殻に似た物質を形成する、淡い桃色の体色を持つ種。宿主であるアカモントゲオキヤドカリは、貝殻に似た物質を“宿”として利用する。ツキソメイソギンチャクが他のヤドカリと共生する例は確認されておらず、特定種との結び付きが強いとみられる。調査対象の個体は、日本沿岸の水深200~500mの深海(三重県の熊野灘および静岡県の駿河湾)で採集された。底引き網漁で混獲されることもあるという。

 イソギンチャクについては、深海に暮らす個体の一部に「ヤドカリと共生し、自らの分泌物で巻貝状の構造を形成する種がいること」は以前から知られていた。しかし、深海生物の採集・飼育の難しさもあり、生態の詳細は明らかになっていなかった。

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 研究チームは、臨海実験施設の飼育設備を活用し、巻貝状の物質を形成する種の分析に成功。外部形態や内部組織の観察、分子系統の解析などを実施したところ、この種がParacalliactis属の未記載種であり、日本における同属の初確認事例であることが分かったという。

 炭素・窒素の同位体比の測定からは、イソギンチャクがヤドカリの排せつ物を餌にしている可能性が示唆された。また、博物館に保管された標本や文献データとの比較から、本種と共生するヤドカリが、同属の他種に比べて大型であることも明らかになった。イソギンチャクの構造物が貝殻の代わりを果たし、大きな体の獲得を助けている可能性があるという。

 マイクロCTスキャナーを用いた解析では、イソギンチャクが貝殻の開口部に対して一定の向きで付着する傾向が確認された。研究チームは、こうした構造を作る能力が、ヤドカリとの共生関係の中で共進化的に獲得された可能性が高いとみており、単純な構造を持つ動物の空間・方向認識について探る上でも、貴重な研究材料になるとしている。

 ツキソメイソギンチャクという名前は、万葉集に登場する「桃花褐」(つきそめ)という色名に由来するもの。「淡い桃色」を意味すると同時に、「相手への強い気持ち」を強調するために使われた語でもあり、ヤドカリとの強い共生関係になぞらえたという。

 研究成果は、英国の学術誌「Royal Society Open Science」に同日付で掲載された。


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