ふと思ったから書く
解離性障害になるのはいつなんだろうか
記憶の消えるような悲劇的な出来事の最中なのか
その後の矛盾した世界の中でなのか
ぼんやりとした世界の中で忘れて続けていた日々なのか
解離性障害であると自覚したその瞬間なのか
思い出して絶叫している最中なのか
私の病気はいつからなんだろう
何が原因なんだろう
もうよくわからない
記憶が消えていたときも楽しく過ごしていたみたいだった
一抹の罪悪感はあった
同時にそれは遁走だった
私にはたくさんの逃げ道があった
霧と夜のように内的な豊かさへと逃れる方法を沢山知っていたし実際いい生活というものを貰っていた
なんでもないものにさえ意味を見出しありとあらゆるものに興味を持っていた
私は幸せだった
私はその矛盾に耐え切れなかった
幸せな世界と壊れた世界の記憶が交差して
現代の技術は凄まじく無人機のパイロットは戦場にいると同時に遠く離れた本国で安全な日常生活を送ることができた
しかし精神疾患への耐性は高くなくPTSDになる兵士は多かったらしい
私たちもそうではないのか
強制収容所症候群のひとたちもそうではなかったのか
人は平和で幸せな日常と殺伐とした戦場に同時に存在することはできない
でなければ心が二つに分かれて壊れてしまうからだ