【ブックレビュー】『日本をダメにするリベラルの正体 』 山村明義・著 ビジネス社
https://news.infoseek.co.jp/article/mag2news_248663/
「平和主義」はリベラル専用の概念ではない。日本人でことさら「戦争を起こそう」などという人は「保守」を含めまったくいない。
ならば、どう防衛し、何が戦争の抑止力になるかを現実に照らし合わせて話しあえばいいわけだが、日本の「左派」や「リベ
ラル派」のほとんどは、絶対にそうはしない。
「特定機密保護法」の成立の際には「法案が通ったら日本は暗黒社会になる」とリベラル派の人は大騒ぎした。安保法案を
「戦争法案」と言い(まだ言い続けている)猛反対を展開。法案は国会を通過したが日本は暗黒社会にはならず、戦争にも
至っていない。彼らは煽り立てた責任はとっくに放棄している。
さらに、リベラル派が安倍政権を批判しながら、自分たちはいまいる状態に安住しているため、安倍政権を批判する資格はないと
いう。本の帯には「偽善と欺瞞のエリート主義のリベラルは、どうぞ嫌いになってください! 井上達夫」とある。
国民は「戦争を起こさないようにするために、具体的な議論をしろ」と言っているのだ。戦争を避けるために安全保障を考えるのは
世界の常識である。有事における議論を封じ込めれば平和になる、という論理はまったく根拠がない。何も反省せずに、責任も
とらない人たちを支える思想がリベラルなのだ。
weblio英和辞典によればliberalとは、「気前のよい、大まかな、(…を)惜しまないで、けちけちしないで、たくさんの、豊富な、
寛大な、度量の大きい、開放的な、偏見のない」と並んでいるが、現在の日本のリベラルにはこれらの解釈のたったひとつも
持ち合わせていないところがお笑いである。