「7月に日本で大地震」はデマ 気象庁長官「心配する必要ない」 記者会見する気象庁の野村竜一長官=13日午後、気象庁
気象庁の野村竜一長官は13日の定例記者会見で、交流サイト(SNS)などで「7月に日本で大地震が起きる」とのうわさが流れていることについて「デマと考えられ、そのような情報で心配する必要は一切ない」と述べた。現在の技術では、日時や場所、大きさを特定した地震予知はできないと強調している。
香港と日本の空港を結ぶ路線の減便が相次ぎ、うわさとの関連が指摘されている。鹿児島県によると、鹿児島空港では7、8月は全て欠航。運航する香港航空は「地震が発生するうわさが広がり、客が減少している」と説明したという。
野村氏は、根拠がない情報を信じる人がいることを「非常に残念だ」と話した。
気象庁長官が「デマ」と一刀両断 “7月に日本で大災害”の噂… 「科学的な観点から外れた判断をする人多く残念」 日頃の地震への備えも呼びかけ
2025年6月13日(金) 16:24
日本で今年7月に大きな災害が発生するとの噂が国内外で広まっていることについて、気象庁の野村竜一長官は「現在の科学では、日時と場所、大きさを特定した地震予知は不可能」としたうえで、「デマと考えられる情報で心配する必要はない」と述べ、いつ地震が起きても備えられるように呼びかけました。
日本人の漫画家による日本で今年7月に大津波による大きな災害が発生すると思い起こさせる描写をきっかけに、日本で7月に大きな災害が発生するとの噂が海外や国内の一部で広まり、海外旅行客が減って国際線の定期便が減便になるなどの影響が出ています。
気象庁の野村竜一長官は、きょう(13日)の記者会見でこの噂について触れ、「現在の科学では、日時と場所、大きさを特定した地震予知は不可能」としたうえで次のように述べました。
気象庁 野村竜一長官
「そのような予知の情報はデマと考えられますので、そのような情報で心配される必要は一切ございません。根拠のない情報で振り回されてる方々がいるということ自体、本当に残念に思いますし、我々もはっきりと物を伝えていかなきゃいけないというふうに考えております」
野村長官は、このように噂を「デマ」とばっさり切り捨て、「近代科学の時代になっても科学的な観点から外れた判断をする人が大勢いることは残念」とも話し、「科学的な観点から信じないでほしい」と訴えました。
噂については、これまでに坂井学防災担当大臣や村井嘉浩宮城県知事らも「科学的な根拠はない」などと否定してきましたが、一過性に終わらずに広範囲で社会的影響が出ていることから、防災を担う役所のトップとして発言に及んだものとみられます。
さらに野村長官は、日本ではいつ、どこでも地震が起こる可能性があるとして、これを機に日頃からの地震の備えを確認するよう呼びかけました。