「女装男性」不審者扱いは不適切
――LGBT団体の指摘で訂正――
https://twitter.com/SAKAI_Tooru/status/1140769500616282112
秋田県警が、不審な行為を記さずに
「女装した男性」を不審者として
ホームページ(HP)に掲載したのは不適切だとして、
性的少数者(LGBT)や支援者でつくる団体が
問題視している。
県警は差別的な意図はないとし、
誤解を招かないよう表現を訂正した。
問題視されたのは、
5月21日に県警がHPに掲載した情報。
同15日午後8時ごろ、
秋田市で「女子高生2人が、
女装姿の男を目撃する事案が発生した」とする内容だった。
声掛けや体を触る、つきまとうといった不審な行為は
記されていなかった。
東海地方の性的少数者や支援者でつくる団体
「レインボーなごや」の
共同代表酒井徹さん(35)=名古屋市=はこの情報を、
全国の不審者情報を集めて発信する会社のツイッターで
目にした。
取材に
「この表現では、
女装自体が不審な行為と読み取れる。
公的機関が誤解を招く情報を発信すると、
LGBT当事者は安心して暮らせなくなる」と話す。
5月27日に県警にメールと電話で問題点を指摘。
県警は後日、
「女子高生2人が、
物陰から突然現れたスカート着用の男から
脅かされる事案が発生した」と表現を変えた。
県警は
「夜遅くに、
物陰から人が突然現れて驚かされた事案として扱った。
女装をもって不審としたわけではない。
誤解を招かないよう、表現を改めた」と説明した。
酒井さんは
「この情報のように、
社会には当事者が肩身の狭い思いをする部分がまだ多い。
誤解を一つ一つなくしていき、
当事者が生きやすい社会になってほしい」としている。
(石塚健悟)
(『秋田魁新報』2019年6月13日)