>短編小説『アメリカの危機/アメリカを警察国家にすべく不同意猥褻罪を仕組んだ国家安全党アムセック(AmSec)』
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>ニューヨーク五番街を漆黒のハイデッカーの大型バスが連なる。金色のリムジンがその先頭を行く。
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>アメリカ国家安全党アムセック(AmSec)の党首、トレイシー・エヴァンズが、絢爛豪華なラメ入り真紅のミニドレスに身を包み、群衆に優雅に手を振っている。
>今日、アメリカの刑法が改正され、新たに「不同意猥褻罪」が施行された。これにより、警察は性犯罪から人々を守るという名目のもと、一般家庭やホテルに盗聴器や隠しカメラを仕込む権限を得た。
>「これで、私たちの理想にまた一歩近づいたわ」
>エヴァンズは向かいに座る赤尽くめの男に微笑みかける。男の両脇には、無地の真紅ミニドレスに身を包んだ若い女たちが侍っている。
>「ジョン・レイノルズの件はどうなってる?」
>「順調です。来週の若妻の誕生日に、マンハッタン・ブルー・プリンス・ホテルでサプライズイベントを企画しています」
>「学生時代からの露出癖が再発するかしら?」
>「その可能性は高いです。我々の政敵である国民自由党の党首になってからは抑えていたようですが、若妻の前では…」
>「なら、ホテルの会場に無数の防犯カメラを仕込むとしましょう」
>「既に手配済みです。レイノルズがパーティー会場に入って来た若妻に全裸で抱きついた瞬間、警官隊を突入させます」
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>「万が一、彼がその場でレイノルズが露出していなかったら?」
>「その後のベッドシーンを隠し撮りし、不同意猥褻罪の適用を狙います」
>「完璧ね。シャンパンを持ってきて」
>秘書がグラスを差し出す。
>「それと…防犯カメラの映像はマスコミに流す?」
>「いい絵が撮れればね。でも、レイノルズ側がディープフェイクを主張する可能性もある」
>「アムセック系の専門家にディープフェイクではないと鑑定させ、とにかく何度も不同意猥褻画像を放送させればいいわ」
>エヴァンズはグラスを傾けながら、満足げに微笑んだ。
>2
>誕生日パーティー当日。
>国家安全党アムセックの予想通り、政敵のジョン・レイノルズ党首は若妻に向かって全裸で抱きついた。
>しかし、そこには一つの誤算があった。
>彼は全身に背広姿のボディーペイントを施していたのだ。
>防犯カメラの映像では、単なるハグにしか見えない。会場にいた国民自由党幹部たちは爆笑し、彼のユーモアを称えた。
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>「くそっ…これは予想外だ」
>ホテルの監視室で映像を見ていたアムセックの幹部が歯噛みする。
>「まあいいさ。次の手がある」
>彼らはレイノルズのスイートルームに仕掛けた隠しカメラの映像を監視し続けた。
>深夜、ついにその瞬間が訪れた。
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>ベッドの上で熟睡するレイノルズに、若妻がフェラチオを始めたのだ。
>「よし、今だ!」
>警官隊が突入。
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>だが、ここでまた予想外の事態が発生する。
>警察が部屋になだれ込