類体論と非可換類体論
第1巻 フェルマーの最終定理・佐藤-テイト予想解決への道
加藤 和也
■体裁=A5判・上製・カバー・128頁
■定価(本体 2,600円 + 税)
■2009年1月29日
■ISBN978-4-00-006617-4 C3341
素数の演じるさまざまな実例を通して,類体論や非可換類体論とは何かをわかりやすく説明する.さらに非可換類体論の進展がなぜフェルマーの最終定理や佐藤-テイト予想解決に結びつくのかについて,その背景を丁寧に解説する.類体論から非可換類体論へと大きく転換しようとしている現代整数論の生きた姿を概観できる.
目次
1 フェルマーからの流れ
1.1 フェルマーの最終定理
1.2 フェルマーが開いた類体論
1.3 類体論の流れ
2 類体論とは
2.1 平方剰余の相互法則
2.2 2次体における素数の分解
2.3 いろいろな体における素数の分解
2.4 類体論の力の限界
3 非可換類体論とは
3.1 類体論を越えて:非アーベル拡大
3.2 類体論を越えて:楕円曲線
3.3 ゼータ関数
3.4 2種類のゼータ関数の一致
3.5 非可換類体論の心
3.6 佐藤-テイト予想
3.7 佐藤-テイト予想と非可換類体論
3.8 フェルマーの最終定理と非可換類体論
3.9 楕円曲線のゼータ関数とラマヌジャン予想についての補足
4 ガロア理論と類体論,非可換類体論
4.1 ガロア理論の心
4.2 ガロア理論の主定理
4.3 ガロア理論と古典的類体論
4.4 ガロア表現と類体論,非可換類体論
付 録
1 代数体の整数環
2 イデアルと素イデアル
3 正則関数,有理型関数,解析接続