自然の中で長く過ごしていると、奇妙な光景を目にすることもある。
サケを帽子のようにかぶるシャチや、ウォンバットの立方体のふんなどだ。
しかし、ロシェル・コンスタンティン氏がニュージーランドのハウラキ湾で
調査船に乗っていたとき、これは新たな発見だと確信する出来事があった。
目の前を猛スピードで通過した体長約2.75メートルのアオザメの頭に、
巨大なオレンジ色のタコがくっ付いていたのだ。
「まさに幸運な一日でした」と、ニュージーランド、オークランド大学の
海洋生態学者であるコンスタンティン氏は振り返る。
サメとタコは同じ海の動物だと思うかもしれないが、氏によれば、
両者の生息環境は全く異なる。
例えば、アオザメはほとんどの時間を海の中層部で過ごすが、
この海域にすむマオリタコは生まれてから死ぬまでほぼ海底で暮らす。
「両者がどのように出合ったのか、全く意味がわかりません」と氏は話す。
コンスタンティン氏らは約10分間にわたって観察し、英語の
サメ(シャーク)とタコ(オクトパス)をもじって2匹に「シャークトパス」という愛称を付けた。
最終的に、この奇妙なカップルはどこかに泳ぎ去った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f23f3dc1657da2990e4dfdc5ff797b0185cfa2f