ホルモン補充療法やレーザー治療という選択肢も
GSMの人は、膣の周辺を洗いすぎないことやワセリンを塗って保湿をすることで、症状の改善が期待できます。それでも良くならない場合、ホルモン補充療法やレーザー治療という選択肢があります。
ホルモン補充療法は、直接、膣の中にエストロゲン膣剤を入れるなどすることで、 萎縮 した粘膜の改善、膣内の常在菌が活性化するなどの効果が期待できます。レーザー治療は、レーザーを膣内に照射してコラーゲンの生成を促し、腟粘膜の状態を改善させます。公的医療保険の対象外で、1回数万円かかります。
B子さんはレーザー治療を受け、症状が改善したといいます。
事前に相談を
閉経する50歳前後になり、久々にいきなり性行為をすることはリスクを伴います。膣内に傷ができて、そこから出血した場合、傷口を縫うなどの処置が必要になります。二宮さんは、「久しぶりに性生活をしようと考えている場合は、婦人科など、GSMに詳しい医師がいる医療機関を受診して相談するとよいでしょう」と話しています。(読売新聞メディア局 山口千尋)
にのみやのりこ
日本泌尿器科学会専門医・指導医、二宮レディースクリニック院長
(おわり)