東証大引け 日経平均、大幅続落し4400円安 過去最大の下げ幅
5日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、終値は前週末に比べ4451円28銭(12.40%)安の3万1458円42銭だった。2023年10月31日以来の安値。米景気の先行き懸念や為替の円高加速を受け、相場は下落が止まらず、売りが売りを呼ぶ展開となった。下げ幅は米株が急落したブラックマンデーの翌日の1987年10月20日(3836円安、14.9%安)を超え、過去最大となった。下落率は過去2番目の大きさだった。
東証プライムの値下がり銘柄数が1625と全体の98%を超え、全面安の展開となった。値上がりは14、横ばいは7だった。前週末2日発表の7月の米雇用統計などを受け、米景気の後退懸念が強まり、投資家のリスク回避姿勢が強まった。外国為替市場で円相場が一時1ドル=142円台まで上昇し、機械や自動車など輸出関連株が売られた。米株価指数先物も軟調に推移し、値がさの東エレクなど半導体関連株も大幅安。国内の金利低下から、利ざや改善期待で買われていた金融株も軒並み急落した。
円高・ドル安を受け、海外短期筋から先物売りが断続的に出て、日経平均を下押しした。市場では「海外勢による日本株の評価に変化がみられる。ここまで円高が進むと、企業業績への懸念などもあり、日本市場から資金を移す動きは止まらないのではないか」(国内信託銀行の投資調査部長)との声が聞かれた。相場急落で追い証(追加証拠金)が発生した個人の売りや、相場の流れに追随するCTA(商品投資顧問)などの売りも巻き込み、相場の下げが加速した。
日経平均株価を対象としたオプション価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は一時、前週末比55.27ポイント高い84.71を付けた。オプション市場ではプット(売る権利)の価格が大幅に上昇した。株価が今後も下落すると考える市場参加者が増え、プットの取引が活発となった。
東証プライムの売買代金は概算で7兆9674億円と、過去最大となった。売買高は40億8980万株だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。終値は310.45ポイント(12.23%)安の2227.15だった。下げ幅は過去最大となり、下落率の大きさは歴代2位だった。JPXプライム150指数は3日続落し、125.73ポイント(11.17%)安の1000.27で終えた。
ファストリやダイキン、ソフトバンクグループ(SBG)、アドテストが下げた。みずほFGなどの大手行も軒並み大幅安となった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL054KM0V00C24A8000000/
2024年8月5日 15:46