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当時のソニーとパナソニックの有機ELパネルの開発部門を統合して設立したJOLED(ジェイオーレッド)は27日、民事再生手続き開始を東京地裁に申し立てたと発表した。負債総額は約337億円。製造事業から撤退し、石川県能美市と千葉県茂原市の生産拠点を閉鎖する方針も明らかにした。閉鎖時期は未定。政府系ファンドのINCJ(旧産業革新機構)が巨額支援していた。
JOLEDは安定した生産に想定以上の費用と時間がかかったことに加え、高性能で高品質なディスプレーの需要伸び悩みや価格競争の激化で、収益が伸び悩んだと説明している。ディスプレーの技術開発事業はジャパンディスプレイ(JDI)が引き継ぐ。
INCJはJOLED設立前から8年以上にわたり研究開発資金や成長資金の提供といった支援をしており、支援総額は約1390億円に上る。社外取締役も派遣してきた。INCJの勝又幹英社長は「民事再生という選択肢を選ばざるを得なかったことは断腸の思いだ」とのコメントを出した。