「永久保存」記録も廃棄 大分地裁の民事6件―最高裁
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最高裁で初会合が開かれた、裁判記録の保存の在り方に関する有識者委員会=25日午前、東京都千代田区(代表撮影)
神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷など重大少年事件の記録が廃棄されていた問題で、最高裁は25日、特別保存(永久保存)の対象に指定されている裁判記録のうち、大分地裁で民事裁判6件の全記録が廃棄されていたと明らかにした。特別保存に指定された記録の廃棄が判明したのは初めて。
最高裁は内規で、裁判記録について「社会の耳目を集めた事件」や「調査研究の参考資料になる事件」などは事実上、永久保存するよう定めている。ところが10月、神戸家裁が連続児童殺傷の全事件記録を特別保存の対象に含めず廃棄していたことが分かり、他の少年事件でも相次いで廃棄が明らかになった。
このため、最高裁が少年事件を含む裁判記録について、特別保存の件数を全国の裁判所に照会したところ、計1367件あった。このうち民事裁判は1281件で、大分地裁の損害賠償請求訴訟など6件の全記録が廃棄されていたことが確認された。廃棄はいずれも今年2月17日で、経緯は不明という。
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