寺田総務相が辞任、岸田首相「任命責任重く受け止める」
[東京 20日 ロイター] - 岸田文雄首相は20日夜、記者団の取材に応じ、政治資金を巡る問題が相次ぎ浮上した寺田稔総務相から辞任の申し出があり、認めたことを明らかにした。閣僚の辞任は8月の内閣改造以降3人目。岸田首相は「相次ぐ辞任を深くおわびする。任命責任を重く受け止めている」と語った。
後任については、明日午前中に速やかに発表したいと述べた。政府関係者によると、寺田総務相の後任として松本剛明元外相を起用する方向で調整が進んでいる。
岸田首相は「臨時国会も終盤を迎え、重要課題に答えを出すべく努力をする。こうしたことを最優先すべき正念場を迎えていると感じていることから、辞任を認めることとした」と説明。閣僚が相次いで辞任することとなったことについて「国民の厳しい批判を真摯に受け止め、緊張感をもって政権運営に当たっていく」と語った。
後任については「地方の財政や税制、マイナンバーカードの普及、さらには通信放送行政、こうしたものに精通している人材を選びたい」と述べた。
寺田総務相は辞表提出後、記者団に対し、総務省提出の重要法案である改正公職選挙法が18日に可決・成立したことを受けて「この段階でけじめをつける」とし、補正予算など今後の国会の審議日程などを踏まえ「私の政治資金の問題が差し障りになってはいけない」と判断したと辞任を決めた理由を説明した。
岸田政権は8月の内閣改造以降、山際大志郎経済再生相と葉梨康弘法相が辞任に追い込まれている。
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https://jp.reuters.com/article/japan-politics-idJPKBN2SA04U
ロイター編集