スイスのジュネーブ自然史博物館で飼育されているギリシャリクガメの
双頭の亀が、9月に25歳の誕生日を迎えた。
双頭の亀の中では世界最高齢だったが、さらに長寿記録を更新した。
25年前、博物館に持ち込まれた卵から孵ったこの亀は、ローマの守護神にちなんで
「ヤヌス」と名付けられ、飼育係のもと十分なケアと世話を受け続けている。
誕生日には、特別なおやつを貰って祝福を受けたという。
1997年、スイスのジュネーブ自然史博物館に、民間人が亀の未孵化卵を持ち込んだ。
当時、博物館には孵卵器や動物の世話をする有資格者を備えた施設があったからだ。
卵は無事孵化したのだが、生まれてびっくり!なんと双頭の亀だったのだ。
双頭の亀は、ローマ神話の前後に反対向きの2つの顔を持つ守護神にちなんで「ヤヌス」と名付けられた。
通常、野生の亀は捕食者から身を守るために、頭と足を甲羅の中に隠す。
しかし、双頭のヤヌスは頭2つを甲羅に収めるスペースがなく、またひっくり返っても
なかなか元通りになることができないため、細心の注意を払われなければならない。
ヤヌスは、野生ではおそらく生き延びることはできないだろうと判断され、博物館で飼育されることになった。
飼育係のアンジェリカ・ブルワゴンさんによると、ヤヌスは2対の心臓と
肺を持っているが、腸やその他の臓器は共有しているそうだ。
体の異なる側面を抑制するため、前進するには双方の脳の同意を必要とするが、
動きは完全には調整されておらず、動く方向が一致しない時には互いが反対方向へ進もうとすることもあるようだ。
また、左右の頭それぞれが別の個性を持っている。
好きな食べ物も違い、右側は好奇心旺盛で積極的、左側は内向的で食いしん坊というように、双方の性格も異なるそうだ。
https://news.biglobe.ne.jp/animal/0917/kpa_220917_5205615181.html