反対派住民の個人情報、警察が収集・漏えい 県に賠償命令 岐阜地裁
岐阜県大垣市で風力発電施設の建設に反対する住民の個人情報を県警が収集、中部電力の子会社シーテック（名古屋市）側に伝えたのはプライバシーの侵害だとして、住民４人が県に計４４０万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁（鳥居俊一裁判長）は２１日、原告４人それぞれに対し５５万円ずつ支払うよう県に命じた。
原告が国と県に求めていた個人情報の抹消請求は棄却した。
訴えによると、県警は、市民運動を抑圧する目的で反対派４人の個人情報を収集、２０１３～１４年、シーテック社員に氏名や学歴などを漏えいしたとしている。警察庁警備局も公安活動のため県警から個人情報の提供を受けたとしている。
原告は１６年、県に損害賠償を求め提訴。１８年には「適法な社会生活を送っている原告らの個人情報を公安警察が収集、保有していること自体が問題」として、県警と警察庁が保有する全ての個人情報を抹消することも訴えに追加した。（共同）
2022年2月21日 16時31分 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/161566