子供が夜遅くまでスマートフォンをいじってSNSに時間を費やすことに
頭を悩ませる親は多いだろうが、フランス在住のある父親も同じだった。
我が子のスマホ依存をやめさせたかった父親は、一定の時間インターネットの通信を
遮断することにしたが、誤って町全体のインターネットを遮断してしまったという。
『New York Post』『ANFR』などが伝えている。
フランス国内の全ての無線周波数を管理する「Agence Nationaledes Fréquences(ANFR)」が
今月8日、苦情調査の結果を発表したところその内容に注目が集まった。苦情は主にフランス南西部の
小さな町メッサンジュから寄せられており、毎日のように深夜を過ぎる頃になるとインターネットや
スマートフォンの通信が遮断されてしまうというものだった。
ANFRの調査員が原因究明のために調査を進めたところ、通信を妨害する信号が発せられていることを突き止めた。
そして無線方向探知機やポータブル受信機などで妨害信号の発信元を探知していくと、
メッサンジュの隣町にある海岸沿いの一軒家に辿り着いたそうだ。
調査員がその家の住人に事情を聴くと、一家の父親が通信妨害装置を使用していたことが判明した。
父親の話によると、子供たちが夜中過ぎまで眠らずにスマートフォンを使用することに頭を悩ませていたそうだ。
そしてインターネットの掲示板などに相談したところ、通信妨害装置を勧められたという。
父親が購入した通信妨害装置は、スマートフォンの通信とWi-Fiの両方をブロックできる機能を備えており、
毎日深夜0時から午前3時までの間インターネットを遮断し、子供たちがスマートフォンを使えないようにしていたのだ。
この装置は主に試験会場や学校の教室で生徒がスマートフォンなどの通信機器を使えなくするために
利用されることがあるが、父親が使用していた通信妨害装置は彼の予想以上に広範囲に影響を与えるものだったようだ。
そのため家のインターネットだけにとどまらず、町全体の通信が遮断されていた。
父親はこの事実を知る由もなかったが、彼はフランスで違法とされる装置を使って町の通信を妨害したことで告訴され、
最大で半年の禁固刑か3万ユーロ(約390万円)の罰金刑が下される可能性があるという。また使用した
通信妨害装置は押収されたものの、ANFRの調査費用として450ユーロ(約5万8600円)を支払う義務があるそうだ。
https://www.excite.co.jp/news/article/Techinsight_20220221_858678/