そのファミリーレストランは1階が駐車場となっており、閉店後に2階の店内の様子を窺い知ることは難しい。だが、耳をそばだてれば“秘密の残業”に励む男女の声が――。
ここは都内某所のガスト。入口近くの「1-5卓」は窓もなく、壁が目隠しとなった“死角”に位置する。
この4人掛けの席で閉店後、性行為にふけっていたのが、店舗の責任者である
マネージャーA氏(39)とパートとして勤務する主婦のBさん(37)である。
ガスト関係者が明かす。
「二人が不倫関係に陥ったのは、緊急事態宣言の最中の昨年8月下旬頃。
店の衛生管理に細心の注意を払っている時期に、客に食事を提供する場でそんな行為をしていたのは許せない」
コロナ禍で営業時間が短縮されたのをいいことに、二人の行為はエスカレート。
「多い時には週に3、4回も客席で性行為をしていました。マネージャーのAは小学生の
子どもが一人いる既婚者。穏やかな印象で部下からの信頼が厚く、上司の評価も最高レベルでした。
一方のBさんは深夜勤務で、3人の子どもの母親。時には場所を控室に移すこともあり、
マネージャーは店内に大人のおもちゃを持ち込むようになりました」(同前)
“危険な情事”は約4カ月続いた後、昨年暮れに終焉を迎えたという。
「連日、Bさんの帰宅があまりに遅いため、夫が追及したところ、不倫の事実を認めたそうです。
怒った夫はすかいらーく本社に電話し、妻を辞めさせました。その後、本社の聞き取りに対して
Aも事実関係を認めています」(同前)
「おひとりさま専用席」もいち早く設置(記事内の店とは別店舗)
『図解 飲食店の衛生管理』などの著書がある食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏は
「行為の後に消毒していればいいかもしれませんが」と嘆息してこう語る。
「店舗の責任者からして衛生管理の一般常識が欠けているのであれば、組織の管理レベルも疑われます」
夫が本社に告発した昨年12月以降もマネージャーとして働いていたA氏に、1月29日、話を聞いた。
――パートのBさんと店内で性行為をしていた。
「はい、はい」
――客が飲食をする場でそのような行為をするのは。
「いや、ちょっとわかんないです……」
――店舗の責任者として、家庭のあるパート従業員と不倫関係を持ったのは?
「……はい。それは問題あると思います」
Bさんが辞めた理由については「家庭の事情と聞いています」と答え、A氏は店内に入っていった。
Bさんの夫に話を聞くと、こう声を絞り出した。
「妻がマネージャーと店内で不倫をしていたのは事実です。私がすかいらーく本社に連絡しました。
相手の男はもちろん許せませんが、会社の監督責任がどうなっているのか疑問です」
すかいらーくHDに事実関係や社としての監督責任について問うと、
「ご質問に対し回答は控えさせていただきます」と回答した。
すかいらーくHDの谷真会長兼社長はHPに、お客様においしい料理を
「清潔で心地よい店舗空間で味わっていただく」ことを目指すと掲げているが――。
週刊文春 2022年2月17日号
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b2417