トンガで発生した大規模な噴火による津波が観測されたあと、鹿児島県の種子島の沖合では、生けすで育てていたブリの稚魚が7万匹以上死んでいるのが見つかりました。津波で生けすが持ち上げられ、稚魚と網がこすれたことが原因とみられています。
今月15日にトンガで発生した大規模な噴火の影響で、鹿児島県の種子島では東側の熊野で70センチ、西側の西之表港で50センチの津波を観測しました。
南種子町の漁協によりますと、島の西側にある島間港の沖合に設置された生けすで、先月から育てていた10センチほどの稚魚が、7万匹以上死んでいるのが見つかったということです。
南種子町の漁協によりますと、生けすが津波で大きく持ち上げられ、稚魚と網がこすれたことが原因とみられ、被害額は3000万円以上にのぼるということです。
島間港の沖合では海水温が高く成育が早い環境を生かして、生けすで稚魚を育て、日本有数のブリの養殖地として知られる、鹿児島県長島町に出荷しています。
南種子町漁業協同組合の甲山博明組合長は、「今シーズンは天然のブリの稚魚が不漁で、生けすで育てた稚魚に期待が高まっていただけに非常に残念だ。弱っている魚も多くさらに被害が広がらないか心配している」と話しています。
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