東京電力・福島第一原子力発電所の事故の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時6歳から16歳で福島県内に住んでいた6人が、東京電力に賠償を求める訴えを起こすことになりました。
弁護団によりますと、原発事故の放射線被ばくで健康被害を受けたとして、住民が東京電力に集団で訴えを起こすのは初めてだということです。
訴えを起こすのは11年前、福島第一原発事故が起きた際に福島県内に住んでいた10代から20代の男女6人で、19日、弁護団が東京 霞が関で会見しました。
事故当時6歳から16歳だった6人は、その後、福島県が行った調査などで甲状腺がんと診断され、甲状腺の摘出や生涯にわたるホルモン治療などを余儀なくされているということです。
これについて、原発事故の放射線被ばくが原因だと主張して、東京電力に対し6億円余りの損害賠償を求める訴えを、今月27日に東京地方裁判所に起こすことにしています。
弁護団によりますと、原発事故の放射線被ばくで健康被害を受けたとして、住民が東京電力に集団で訴えを起こすのは初めてだということです。
弁護団の団長をつとめる井戸謙一弁護士は「再発や転移のおそれに常に脅かされながらの生活で、進学や就職、結婚など将来の夢を描くことすら諦める人もいて、人生そのものが奪われてしまっている。健康被害を生じさせたならば、ちゃんと補償するまっとうな社会にしなければいけない」と話しています。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220119/k10013439251000.html