「不法侵入を止めたい」
栃木県日光市役所総合政策課の小林岳英課長が苦しい胸の内を明かすように、栃木県の鬼怒川温泉街でいま、ある問題が深刻化している。それは廃墟ホテル不法侵入問題である。
川沿いに立つホテルの外壁は至る所で剥がれ、天井も崩落。これらはバブル崩壊のあおりを受け、1990年代後半から2000年代にかけて倒産したホテルが放置され、廃墟化したものだ。
小林さんはこの問題点について「所有者が分かっていても、所有者の所在が分からない。倒産してから時間が経っているのもあるが、権利関係が複雑になっている」など指摘する。現在、鬼怒川温泉には4つの廃墟が10年以上放置され続けている。
最近になり、新たな問題も発生している。今月3日、廃ホテルに不法侵入した19歳から20歳の男女4人組が警察から厳重注意を受ける事態に。YouTubeに投稿された映像は、懐中電灯とカメラを片手に廃墟ホテルの中をリポートしながら散策する肝試し風の動画だ。日光市によると、このように廃墟ホテルの内部を無許可で撮影し、SNSに投稿するケースが後を絶たないという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb58ecbf7bdf05db18d40365368d0097c8237343