原油高騰Xmasケーキも直撃? イチゴ農家から悲鳴も
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000234711.html
10日午後に発表されたレギュラーガソリンの全国平均小売り価格が10週連続で値上がりしました。原油価格高騰の波はクリスマスケーキにまで影響を及ぼしそうです。その訳とは。
クリスマスソングが街に響き渡るのも、もうすぐです。
華やかなイチゴケーキが巣ごもりの「おうちクリスマス」を彩ります。
都電が走る東京・荒川区。
下町の人たちから10年以上、愛される人気のケーキ店「パティスリーウールーグー」では10日からホールケーキの予約受け付けを開始します。
ところが創業以来、最大級の心配ごとが…。
パティスリーウールーグー、オーナーシェフ・パティシエ・桜庭清剛さん(42):「ここまで値上げしたことは今までない。大丈夫かなという心配は正直ある」
今年、クリスマスケーキの価格を初めて大幅に値上げ。
その訳は「原材料の高騰」です。
パティスリーウールーグー、オーナーシェフ・パティシエ・桜庭清剛さん:「小麦粉やナッツ類が値上がりの対象になっている。外国から輸入している商品は飛行機や船に乗って来るので、原油価格が高騰することによって運搬費が上がったことで食材の価格高騰につながったと」
コロナ禍の影響で原油価格が高騰したのが要因です。
パティスリーウールーグー、オーナーシェフ・パティシエ・桜庭清剛さん:「もちろんお客さんのことを考えると、(販売価格を)上げたくはないがお客さんに告知したうえで値上げをさせてもらう」
さらに、クリスマスケーキの主役「イチゴ」もピンチです。
原油価格の高騰が続くなか、イチゴ農家では悩みの種が。
町田いちご狩り農園・宮崎政明代表:「温度が暖かくないといけない。これで28度くらいにしている」
イチゴの光合成を促すため、ビニールハウス内の温度を暖房機を使って高めています。
問題は、その燃料として使う灯油の高騰です。
灯油やガソリンの価格は今年、右肩上がりで上昇。10週連続の値上がりに。
町田いちご狩り農園・宮崎政明代表:「イチゴの価格が上ってしまう。(12月は)10から20%の単価アップになってしまうのかな」
影響は首都圏のスーパーなどで売られているブランドイチゴにも。
「食べる宝石」と呼ばれる宮城県産の「ミガキイチゴ」です。
「ミガキイチゴ」を生産GRA・橋元洋平副社長:「重油と灯油が昨年の倍近くになっている。年間300から400万円くらいは上がってくる。燃費高騰によって(消費者に)一部、負担をお願いするかもしれない」
この生産会社が手掛ける都内のイチゴスイーツ専門店では、企業努力でケーキの価格は据え置きに。今年はミガキイチゴを使ったクリスマスケーキの予約が順調で、去年の1.5倍に増える見込みです。