中国恒大集団がデフォルト回避 会長の豪邸、プライベートジェットも売却
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【北京=白山泉】経営危機にある中国不動産大手の中国恒大集団は、11日が期限だった米ドル建て社債の1億4800万ドル(約169億円)の利払いを実施し、デフォルト(債務不履行)を回避した。米ブルームバーグ通信などが伝えた。利払い期限は続々と迫っており、同社は保有資産の売却を急いでいる。
香港メディアは10日、創業者の許家印きょかいん会長が香港の豪邸(市場価値約116億円)をオリックスの抵当に入れたと報じた。中国の経済紙によると、許氏は10月にも自宅を抵当に入れて2億4700万元(約43億円)を借りたという。
恒大はプライベートジェット2機(約57億円)や、ウェブ映像製作会社「恒騰網絡」の株式計5億株(約163億円)などを次々と売却し、債務の返済に備えている。
ロイター通信などによると、恒大が抱える負債は3000億ドル(約34兆円)で、うちドル建て社債が190億ドル(約2兆円)に上る。米連邦準備制度理事会(FRB)が8日、「中国の不動産の問題が世界的なリスクを引き起こしかねない」と指摘したことで、再び恒大のデフォルト懸念が高まっていた。