米連邦捜査局(FBI)は19日、米国が制裁対象としているロシア人富豪オレグ・デリパスカ氏に関連するワシントンの邸宅などを家宅捜索した。「裁判所の承認を得た法執行活動」という。
アルミニウム取引で富を得たデリパスカ氏はプーチン大統領との関係が指摘されている。米財務省は2018年、ロシアによる「世界中での悪意ある活動」への対応として同氏および同氏の企業を制裁対象とした。
デリパスカ氏は当時、ロシアのアルミ大手ルサールを制裁対象から外すため経営権の放棄を余儀なくされた。同氏は個人として現在でも制裁下にある。
デリパスカ氏の報道担当者は「一族保有の家屋をFBIが捜索している」と認め、「この捜索は米制裁に絡む2件の裁判所命令に基づくものだ。対象の家屋はニューヨークとワシントンにあるが、デリパスカ氏本人の所有ではない」と説明した。
モスクワ市場に上場するルサール株は急落し、6月以降で最大の下げとなった。
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https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-10-19/R18IN5T0G1KZ01