【10月18日 AFP】ニュージーランドから、当局公認の魔法使いが姿を消すことになった。南島(South Island)最大都市クライストチャーチ(Christchurch)市議会は、かつて同地から去らないよう懇願したカリスマ的魔法使いとの契約を終了すると発表した。
ぼさぼさの髪に長いひげ、黒いローブにとんがり帽子という外見の魔法使い、イアン・ブラッケンベリー・チャンネル(Ian Brackenbury Channell)さん(88)は、30年以上にわたり市中心部で活動し、観光客の人気を集めてきた。
「現代の魔術師マーリン(Merlin)」であるチャンネルさんに、タブーはなかった。政治家を厳しく非難したり、赤い公衆電話ボックスを青く塗り替えると市当局が発表した時は「クライストチャーチの魂への攻撃だ」と主張して反対運動を率い、撤回させたりしてきた。
ラグビーの重要な試合で勝利をもたらす呪文を唱えるなど、催事に呼ばれてまじないを掛けることも多かった。雨乞いのため隣国オーストラリアに招かれたこともある。
クライストチャーチ市議会幹部のリン・マククレランド(Lynn McClelland)氏は、「契約終了は苦渋の決断だ」としつつ、魔法使いはもはや市の「観光誘致のテーマ」にそぐわないと説明した。
https://www.afpbb.com/articles/-/3371319