世界気象機関(WMO)は8月31日、暴風雨や洪水、干ばつといった世界の気象災害の数が過去50年間で5倍に増加したと発表した。一方で、こうした災害による死者は激減したという。
科学者たちは、気候変動や異常気象の発生頻度の高まりなどが気象災害の増加につながったとしている。
ただ、警報システムの改善により死者数は抑えられている。
ここ数十年で地球の気温が上昇したことで、異常気象や極端な降水量による災害の数が大幅に増加している。
WMOが発表した、災害の規模を示す最新の評価によると、1970年から2019年までの50年間で1万1000件以上の災害が発生。200万人以上が死亡し、経済損失は3兆6400億ドル(約400兆円)に達した。
WMOのペッテリ・ターラス事務局長は、「気候変動の影響で、世界の多くの地域で気象や気候、降水量における極端な現象が増加しており、今後その頻度と深刻さは増すだろう」と述べた。
「これは、欧州や北米で最近観測されたような熱波や干ばつ、森林火災が増加していることを意味する。また、大気中の水蒸気量が増え、極端な降雨や致命的な洪水の悪化につながっている。海水温の上昇は、最も激しい暴風雨の発生頻度や発生地域に影響を及ぼしている」
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https://www.bbc.com/japanese/58417481