米国のカマラ・ハリス副大統領は、8月24日にベトナムを訪問したが、「ハバナ・シンドローム」と呼ばれる正体不明の症状への懸念から、フライトは数時間遅れで現地に到着した。ベトナムの首都ハノイでは、先週末に複数の米軍関係者がこの症状を発症していた模様だ。
ハリス副大統領は、中国が影響力を行使している東南アジア地域への訪問の一環としてハノイを訪れたが、シンガポールで3時間のフライトの遅れが生じたという。
NBCニュースによると、先週末にハノイで2人以上の米国人スタッフが「奇妙な音」と「ハバナ・シンドローム」に関連する症状で避難したという。ハノイの米国大使館は「ここ最近の異常な健康関連の事案」のために副大統領のスケジュールが遅延したと述べている。
ハバナ症候群とされる症状の人々は、甲高い音が原因で頭痛やめまい記憶喪失などの症状を発症するとされるが、米国の諜報機関は、この音が敵国が米国の外交官や政府職員に、マイクロ波エネルギーを照射した結果ではないかと疑っている。しかし、ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、CIAや国務省などによる調査で、この病気とロシアや中国、キューバなどの国との関連を示す証拠は発見されていないという。
NPRによると、アントニー・ブリンケン国務長官は6月に上院議員に対し「何かが起きていることは確かだが、何が原因なのかわからない」と述べたという。
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