●内田樹さん「歴史的な意義は大きい」
会見では山崎さんと、支援する会代表で神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんのコメントが発表された。
〈原判決よりもさらに明確に、私の一連の投稿が、社会から差別をなくすという公益に寄与する公正な論評だと認められました。東京地裁の判決に続き、東京高裁でも公正かつ良識的な判決が下されたものと認識しています〉(山崎さん)
〈控訴人の差別主義的な言動について、原判決よりさらに踏み込んできびしくとらえた判決でした。差別主義者は公的な場に立ったり、公教育に関与する資格がないという山崎さんの意見が「合理的な論評」であると再確認されたことの歴史的な意義は大きいと思います〉(内田さん)
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●負けても原告にダメージはない
被告の全面勝訴が続くも、「スラップ訴訟」(佃弁護士)に課題は残る。
高裁は一審、二審の訴訟費用を、竹田さんの負担と命じたが、「費用は多くても5万円程度だと思う。(金銭的なダメージは)まったくない」(佃弁護士)という。
一方で、訴えられた側は、時間的にも金銭的にも大きな負担を強いられた。
「きちんとした言論であれば、訴えても勝ち目はない。しかし、訴えられた側に負担があるのは、制度自体の問題」(佃弁護士)であるとした。
なお、山崎さんを応援するため、約1400人から1300万円もの資金が集まった。
「ある種の言論について、苦々しく思っていた人たちがいて、誰かが窮地に陥ったときに支援しようと、どっと支援してくれた。苦々しく思っていた人たちが、世の中にきちんといたということだと思います」(佃弁護士)