報道各社の世論調査で支持率は20%台を記録し、国民からの風当たりが “暴風” に切り替わった菅政権。さらに菅首相を悩ますのが、加藤勝信官房長官(65)だという。
「加藤さんが官邸にほとんどいないんです。官邸には在席表代わりの名前表示板があって、加藤さんは “不在” の時間が閣僚でいちばん長い。官邸内でも働きぶりの評判は悪いし、官房長官時代には安倍晋三前首相の泥をさんざん被ってきた菅さんは『加藤は逃げてばかりで役に立たん』と不満を溜めています」(政治部デスク)
10月21日に衆議院議員の任期満了が迫り、その前には9月29日の投開票が確実視される「自民党総裁選」が待ち構えている。土壇場の2カ月、支持率低迷と自身の不満を解消する「起死回生の一手を首相は考えている」と、ジャーナリストの須田慎一郎氏は話す。
「総裁選では菅首相の勝利は安泰です。“出馬宣言” の高市早苗前総務相、意欲を見せる下村博文政調会長、派閥で背中を押される岸田文雄元外相など、対立候補の名前は挙がっていますが、ほとんど争点がないんですよ。
最大の争点はコロナ対策ですが、各候補は首相との明確な違いは出せないでしょう。首相が支持率回復のために考えているのは、総裁選後の内閣改造なんです」
来年度予算の概算要求が始まる9月以降の内閣改造は異例。支持率回復のための “やけっぱち” ともいえる策だ。
「なので、大臣を動かすのはなるべく最小限にしたい。そこで菅首相が目玉に考えているのが、河野太郎ワクチン担当相を官房長官に据える人事。“不在の加藤” ではなく、ワクチン対応で発信力を見せる河野氏で流れを変えて、総選挙に向かいたいんです」(須田氏)
しかし、全国各地でのワクチン供給不足により、急激に批判を浴び始めた河野氏。焦りの菅首相には、その “国民評価” すら見えていないのか……。
https://smart-flash.jp/sociopolitics/154940