女子マラソン 酷暑札幌 選手苦闘 号砲早めても15人棄権
東京五輪の陸上マラソン・競歩札幌開催3日目は7日、女子マラソンが行われた。札幌市内は厳しい暑さに見舞われ、最高気温は昼前に31・9度を観測。気温30度以上の真夏日が18日連続となり、1924年(大正13年)の最長記録を97年ぶりに更新した。
大会組織委員会はスタート時間を急きょ、1時間早めて午前6時としたが厳しいレースとなり、88人中15人が途中棄権した。
札幌は6日夜から7日未明にかけて、最低気温でも25度以上となる「熱帯夜」を記録。選手たちがスタートした午前6時は、札幌管区気象台によると気温25・9度、湿度79%の蒸し暑さだった。
マラソン・競歩は暑さ対策で東京から札幌に舞台を移した経緯があるが、この日のレース中盤以降は東京とほぼ変わらない気温で推移。湿度も東京より低かったが70%近くが続いた。
トップ選手がフィニッシュした午前8時半ごろは、気温29・1度、湿度68%だった。夏の北海道マラソンの出場経験もある日本代表の前田穂南(25)=天満屋=は33位となり、「思ったより暑い中でのレースになった」と振り返った。
一方、最後の完走者の73位の選手が到着した直後の午前9時10分の気温は30度を超え、スタートを1時間早めた効果は一定程度みられた。
銅メダルを獲得した米国のモリー・セイデル(27)は「暑く、湿度も高かったが、1時間早めたのは正しい決定だった」と評価した。
男子マラソンが行われる8日も札幌は真夏日となる見通しで、朝から高温多湿が予想されている。
気象台によると、スタート時間の午前7時の気温は27度近くの予報で、午前6~8時台の湿度は80~90%程度となる見通し。
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