トラック運転の男に死刑=2人殺害ひき逃げ―福島地裁支部
福島県三春町で清掃ボランティア活動中だった男女2人がトラックではねられ死亡したひき逃げ事件で、殺人などの罪に問われた住所不定、無職盛藤吉高被告(51)の裁判員裁判の判決が24日、福島地裁郡山支部であった。小野寺健太裁判長は「人命軽視の態度が顕著だ」と述べ、求刑通り死刑を言い渡した。被告側は控訴する方針。
殺人罪の成立に争いはなく、積極的な殺意の有無と死刑適用の可否が争点だった。弁護側は「死んでも構わないと思っていたが、殺害しようとは考えていなかった」として、無期懲役が妥当と訴えていた。
小野寺裁判長は、トラックを凶器とし、加速して衝突させた点などから、「2人の被害者を死亡させる蓋然(がいぜん)性が高いことを認識しながら、意図的に犯行に及んでおり、殺意も明白だ」と判断した。
その上で、長期間刑務所に服役するために事件を計画したと指摘し、「身勝手かつ自己中心的な動機で、死刑を選択することはやむを得ない」と述べた。
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2021年6月24日 18:23
時事通信ニュース