兵庫県姫路市広畑区の日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区で5月29日、エックス線による測定装置を点検していた50代と30代の男性社員2人が体調不良を訴えたことが3日、分かった。病院の検査でエックス線を浴びたことが判明。2人は現在も入院しているという。同社は「エックス線は敷地外には漏れ出ていない」としている。
日本製鉄などによると、2人は5月29日午前、工場内で、鋼板のめっきの厚みを測る装置を整備した後、体調を崩して市内の病院で受診。被ばくが分かり、県外の病院へ転院した。
網干署は、装置からエックス線が漏れたとみて、業務上過失傷害の疑いで調べている。同社は「こうした事故は珍しく、詳細な原因は不明」としている。
同社は3日現在、事故の発表や近隣住民への説明をしていない。広報担当者は「近隣への影響がないため広報していない。警察などには報告しており、事故を隠したという認識はない」と説明した。
同製鉄所広畑地区では、5月21日に関連会社社員が一酸化炭素中毒で死亡。26日には足場を解体中の下請け会社作業員が転落死するなど事故が相次いでいる。
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