東芝、株主総会運営の問題認める 取締役人事変更も公表
東芝は、昨夏の株主総会について「公正に運営されたとは言えない」とした外部調査の指摘について「真因、真相の究明を行い、責任の所在を明確化する」とのコメントを13日発表した。「再発防止策をまとめる」としており、運営に問題があったことを事実上認めた格好だ。見解は、この日開いた臨時の取締役会でまとめた。
臨時の取締役会では、25日の株主総会に提案している取締役の候補者13人から2人を除くことも決めた。
2人は、いずれも社外取締役。監査委員長を務めてきた太田順司氏と監査委員を担ってきた山内卓氏だ。
東芝の監査委員会は今年2月、昨夏の総会の運営について「疑いは認められなかった」と結論づけていた。外部調査とは対照的だった。
太田氏は新日本製鉄(現在の日本製鉄)の出身で、日本監査役協会の会長も務めた。山内氏は三井物産の元副社長だ。
また、東芝の豊原正恭副社長と加茂正治常務の2人も執行役を急きょ退く。この2人は外部調査の報告書の中で、昨夏の総会をめぐって経済産業省との交渉を担ってきた、と指摘されていた。
昨夏の株主総会では、経営側と対立する筆頭株主の提案した取締役人事が、賛成少数で否決された。筆頭株主のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントは、経営に厳しく注文をつける「アクティビスト」の一つとして知られる。
その昨夏の総会の運営について、外部の弁護士が実施した調査は「公正に運営されたとは言えない」と認定し、10日に発表されていた。
東芝は経産省と一体となってエフィッシモや第三者の大株主に不当な圧力をかけた、と外部調査は指摘していた。
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/industry/ASP6F6J39P6FULFA00R.html
2021/06/13 21:03 朝日新聞