『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏が、立憲民主党・枝野幸男代表の"暴走"を批判する。
立憲民主党の枝野幸男代表はどうしてしまったのか。
4月2日、記者会見で菅内閣のコロナ対応を批判し、「すぐにでも退陣すべき。ただし、コロナで衆院選を実施できる状況にない。立憲を少数与党とする"枝野内閣"を暫定的に組閣し、次の衆院選まで危機管理にあたることが望ましい」とぶち上げたのだ。
3月上旬時点で立憲の支持率はわずか4.5%(NHK調べ)。政治スキャンダルなどで自民党が失点を重ねても、立憲に政権を任せてみようという声は聞こえてこない。
枝野代表は議員内閣制の国では危機の際に政府が機能しない場合、少数政党が選挙管理内閣(次の選挙までの暫定政権)を担うケースがあると力説しているようだが、こんな支持状況で、その主張に国民が共感するとはとても思えない。
しかも、呆(あき)れたことにこのアイデアは枝野代表個人の持論にすぎず、党内で議論を重ねて合意された方針ではない。枝野発言の直後、何人かの立憲議員に電話をして確かめたところ、「寝耳に水」「初めて聞いた話。目が点になってしまった」と口々に驚いていた。
(中略)
近年、首相の鶴のひと声で目玉政策が決まるなど、安倍・自民では官邸主導の強権政治が目立っていたが、野党第一党の立憲でも独善的運営が幅を利かせているとしたら、政治の先行きはいっそう危ういと言わざるをえない。政党政治そのものがさらに劣化し、永田町では今以上に強権と忖度(そんたく)が蔓延(まんえん)してしまうだろう。
そうなれば民主主義の危機だ。昨年9月の立憲合流新党の党首選で、対立候補の泉健太衆院議員は枝野代表の党運営手法を「風通しが本当に悪い」と批判していた。しかし、直近の枝野代表の言動を見る限り、その批判も彼にとっては馬耳東風(ばじとうふう)だったとしか思えない。
民意を集約できない政党は伸びない。ましてや、政権獲得など夢のまた夢だろう。枝野代表と安住国体委員長は党内の声にもっと耳を傾けるべきだ。
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