つぶらな瞳でほほ笑む姿に、食べるのをためらってしまう。土産品として人気が高い青柳総本家(名古屋市)の「カエルまんじゅう」。目と口は職人がコテを使い、手作業で焼きを入れる。かじりつくと、ぎっしり詰まったこしあんの風味が広がった。
創業百四十年余で、ういろうを看板商品とする同社がカエルまんじゅうを売り出したのは一九八九年。カエルをモチーフにした同社のロゴマークは、平安時代の書家・小野道風がカエルに努力の大切さを教わったという故事にちなむ。「マークがカエルなのだから、それをかたどったお菓子があってもいいのでは」と当時の工場スタッフが提案。会社にあったカエルの置物を参考に試作したのが始まりだ。
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