【3月21日 AFP】セルビアの首都ベオグラードで石畳の通りに立つ香水店「サバ(Sava)」は、爽やかな香りを人々に届ける使命を半世紀以上にわたって守り抜いている。
職人技でオリジナル香水を調合するこうした店は、ベオグラードにはもう1軒しか残っていない。サバ香水店が今もあるのは、技術の継承に力を尽くしてきた店主のネナド・ヨバノフ(Nenad Jovanov)さん(71)一家のおかげだ。
ベオグラードという街は多くの変遷をたどってきたが、この店の姿は昔と変わらない。店頭に並ぶガラス瓶や、香水を調合する試験管などの器具は、3世代にわたり受け継がれている。
ヨバノフさん一家は別の収入源を持つことによって、商売としてではなく、香水への愛情から店を続けることができている。
「うちが生き残っている理由は、伝統、愛情、愛着、そして時に食べていけるほど稼げない仕事だがやりたいという強い気持ちです」。奥まった実験室のような部屋で、ビーカーやピペットで原材料を量り、オーダーメードのオードトワレを調合していたヨバノフさんはAFPに明るく語った。
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https://www.afpbb.com/articles/-/3334650