県薬業連合会の中井敏郎会長は「県を代表する日医工の今回の事態が、これまで築いてきた『くすりの富山』への信頼を揺るがしかねないことを大変憂慮する」と危機感をあらわにする。全国39社で作る「日本ジェネリック製薬協会」(東京)は会員の日医工に対し、厳正な対応を検討している。佐藤岳幸理事長は「患者や関係者に心よりおわびする。他社が同じようなことを起こさないためにも、再発防止に取り組む」と話した。
薬を使用する現場からも不安の声が。県薬剤師会の西尾公秀会長によると、患者から「日医工の薬を飲んでいるが大丈夫か」などと、不安の電話が相次いでいるという。西尾会長は「信頼してきただけにショックだ。今後も日医工の薬を飲むかどうか、最終的に決めるのは患者だ。薬剤師が自信を持ってすすめられるメーカーであってほしい」とくぎを刺した。
日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会の武藤正樹代表理事の話「信じがたい不正だ。後発薬メーカーは市場プレッシャーが大きかったと思われる。国は一度立ち止まって、品質を最優先に置く方針を打ち出すべきだ。人材育成なども必要だ」
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