聖火ランナー辞退の女性に「諸般の事情に理由変更」提案、女性は拒否し「森氏発言への抗議」と公表
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗・前会長による女性蔑視と受け取れる発言に抗議し、聖火ランナーを辞退した長崎県佐世保市の大学院生の女性(26)に対し、同県が辞退理由を「諸般の事情」などに変更するよう提案していたことがわかった。
女性は、男女共同参画をテーマに研究している。2月24日、県に森氏の発言を理由にランナーを辞退する旨のメールを送信。26日に、県から辞退理由を「組織委員会への不満」や「諸般の事情」に変更するよう提案するメールが届いた。女性は変更を拒否。県は同日、森氏の発言を理由に辞退したと公表した。
県スポーツ振興課は「本人に迷惑がかかることを心配した。圧力や隠蔽の意図はない」としている。
女性は「変更に応じていれば、抗議の意味を正しく伝えられなかった。理由を隠そうとしているように感じ、残念だった」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210302-OYT1T50099/