香港民主派の新聞創業者、保釈認められず 香港最高裁が決定
香港の裁判所は9日、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴されたメディア界の大物、黎智英氏(ジミー・ライ、73)の保釈を認めない決定を出した。
地元タブロイド紙・蘋果日報(アップルデイリー)創業者の黎氏は、中国政府を厳しく批判してきた。香港の民主化運動を支持する著名人の1人で、外国勢力と結託して国家安全保障を脅かしたとして訴追されている。
黎氏は昨年8月に逮捕された2日後に保釈されたが、12月2日にあらためて、不動産詐欺など別件の疑いで逮捕され、勾留された。
12月11日に国安法違反の罪で起訴され、23日にまた保釈が認められたものの、この決定を不服とした検察が上訴。31日に再審理のために再収監された。
香港の最高裁にあたる終審法院は今回、保釈を認めた高等法院(高裁)の決定は間違いだったと結論付けた。一方で、再び保釈を申請することは可能だとしている。
香港ではこれまで、非暴力犯罪の容疑者には保釈が認められてきたが、国安法ではその前提が覆されている。
中国政府は昨年6月に国安法を施行。民主派デモで揺れ続けた香港の安定を回復させるとしているが、反体制派を抑圧するものとの批判の声があがっている。
以下ソース(動画あり)
https://www.bbc.com/japanese/56005965
2021年2月10日 BBC